全日本ラリー第4戦に参加した三島店勤務の河上浩を密着取材し、本人のコメントを織り交ぜながらピット内での競技を中心にご紹介します。派遣先は新井敏弘選手が率いるアライモータースポーツ。派遣スタッフは、河上以外に北陸スバル・京都スバルから参加し計3名。その他、富士スバルからニュルブルクリンクに参加するメカニック含め2名。アライ側は監督とメカニック2名で、合計8名でピット作業に挑みました。
第4戦 YUHO RALLY TANGO
使用する車両はSUBARU WRX S4。
今大会、丹後縦貫林道を舞台とするSS(※)は全般的にスムーズな路面が特徴だが、2車線の高速セクションや、道幅が狭く変則的なコーナーが連続するテクニカルなセクションなど、SSごとに性格が異なるだけではなく、ひとつのSSの中にも性格が異なる区間が存在。
(※)SS(スペシャルステージ)と呼ばれる、交通が遮断された一般道を市販車ベースのマシンで走り、タイムを競うタイムアタック競技のこと。 サーキットレースとは違い、SSでは1台ずつの走行が基本となり、1~3分の間を置いてスタートします。今回は昨年より1カ月早いスケジュールで梅雨時から外れたものの、山岳地帯を走行するため天候の変化には注意が必要です。結果、初日は快晴のもとドライコンディション、最終日は朝の段階では降雨がなかったものの午後のセクションでは雨が降り始め、路面は少しずつ濡れ始めた状況での戦いとなりました。

ピット
舞台となった京丹後市の天候は、1日目は夏のような暑さの快晴。
一方2日目は早朝から雨予報。ギリギリまで車両セッティングについて打合せします。
作業の様子
ラリー前日は整備の段取り確認と練習を繰り返し行い、理解してできるようになるまでアライモータースポーツの監督やスタッフが指導してくれました。使用する工具は、各自使い慣れた自身の工具を持ち込んで良いとのことでしたが、結局3名とも足りず貸し借りし合いながら作業しました。
第4戦 YUHO RALLY TANGO 参加してみて
第4戦の結果は5位でフィニッシュ。1日目にコース上で発生した山火事の影響によりコースやスケジュールが大幅変更するなど、天候不順と相成り2日目以降に大きく影響しました。そのため出走ギリギリまで車両セッティングが決定できないという緊迫した状況の中、伝達不足により1本だけ誤ったタイヤのまま出走してしまい、異変に気が付いたドライバーとナビゲーターがコース脇で交換するというアクシデントが発生しました。迅速な作業はもちろんですが、先入観で作業を進めず声を掛け合いながらしっかり連携していく事が何よりも大切だという教訓を得ました。この経験は店舗の仲間だけでなく会社全体、そして何より迅速・安全・丁寧・確実をお客さまに伝えていきたいという気持ちが自分にとって大きな学びとのことでした。

第4戦JN-1クラス1位は、新井選手のご子息である新井 大輝選手が乗るAhead Skoda Fabia R5。(画像はちょうどドライバーが旗で隠れてしまい、コ・ドライバーの松尾 俊亮選手)
後記

慣れない環境とチームスタッフであったからか、ずっと強張った表情が続いていたが、3日間のピット作業を無事やり切り、ホッとした笑顔の河上さんがとても印象的でした。そして今回の参加により明らかに本人の気持ちに変化が現れ、それを間近で感じられた事が同じ仲間として誇らしい瞬間でもありました。
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